※(12/23)一部不明瞭な部分がありましたので修正しました。

一文と画像を追加しました。

◆の文章になります。

 


今回、私の作品が藤崎ひかり氏によりトレースされたのではないかという問題が発生してしまいました。この問題につきましては、あとでご説明するように、円満解決に向けて、何か月もの間、交渉を続けてきたのですが、残念ながら合意に至らず、本日、私の方から読者の皆様へご説明をさせていただかざるを得ないこととなりました。

 

まず、私がトレースであると疑いをいだいた絵の一部について、検証用の画像を公表します。

       

※リンク先は成人向けの内容を含みますので18歳未満の方はご覧になれません。

一部修正を追加しております。

 

次に、以下で、私の方で把握している経緯をご説明します。

2014年10月
知人から「関谷さんの同人誌にそっくりな作品がLOに載っていた」という話を聞き、藤崎氏の作品の存在を知りました。
藤崎氏の単行本「いじめられっこ(2014/7/10発行)」に収録の作品と、私が以前出した成人向け同人誌「in the milk2」(2013/12/31発行)、「××の彼女がかわいかったので(2013/8/11発行)」とで、展開(セリフのやりとり等)や話の内容だけでなく、構図まで類似しているものが多く見られました。

2015年6月
その後も、藤崎氏のtwitterなどで公開された画像の中に、構図の似たものが多く存在していたため、私は疑惑を深めました。
ただ、事を荒立てたくないという気持ちが強かったので、藤崎氏と私の両方がお世話になっている出版社に間に入っていただき、円満に話し合って解決できないか相談をしました。

◆その際に検証画像としてこちらを提出しました。(作成者は知人です)(12/23追記)

出版社の方は、私の相談を真摯に受け止めてくださり、すぐ、藤崎氏に話をしてくれました。

後日、出版社から頂いた経過報告書によれば、藤崎氏は、出版社からの指摘が概ね事実であると認めたとのことでした。

2015年8月〜9月
ところが、その夏のコミケにおいて、問題となっていた藤崎氏の既刊の同人誌が、なおも販売継続されていたことが判明したため、再度出版社に相談をしました。

出版社の経過報告書によれば、藤崎氏は売り子が間違えて売ってしまったという説明をしたそうです。

しかし、問題の同人誌は、コミケで販売する作品の「お品書き」にも記載されていました(この事は後日、出版社の方にも確認をしていただきました。)ので、私としては、到底「間違えて売ってしまった」というものとは思えませんでした。
私の目には、藤崎氏の態度に誠意がないように映りました。

そこで、私は出版社の方を通じて、本件について藤崎氏が自主的に読者に対してインターネットや紙面上で説明することなどを求めました。第三者に指摘される前に自ら公表する形の方が藤崎氏にとっても良いと考えたからです。

他の作家の例で、トレースされた側から公表した例を見たことがあり、トレー スされた側が公表すると、周りの賛同者(読者)をどんどん巻き込んで、トレー スした側を追い込んでいく形になってしまうように思いました。ですので、私としてはできるだけ、私からの公表ではなく、藤崎氏自ら公表してほしいと考えて いました。


出版社からの経過報告書によれば、藤崎氏は私の要求に対し大筋で合意したそうです。また、問題の単行本について重版差止め等の対応が採られました。

◆しかしながら、その後藤崎氏が弁護士を立てて、私に伝えてきたのは、公開する 具体的な内容をどうするかではなく、「公には説明できない」ということでした。◆
そうであれば、私の方で説明を行なうという話をしたところ、藤崎氏は、公表をしたら、逆に私を「名誉毀損で訴える」ということまで示唆してきました。私は耳を疑いました。

私は最終譲歩案として、
○藤崎氏が自ら公表をすること。

○藤崎氏が公表をするのであれば、問題の作品の販売継続を認める。

○藤崎氏が公表するのであれば、私の方からは、本件に関してこれ以上公表しない。

という提案をしました。

◆その後藤崎氏からは、出版社を通じて、私の要求は受け入れられない条件ではな いが、双方弁護士を通じて話合い、最終合意書を交 わすことが望ましいと伝えられました。 ◆

2015年11月20日
そこで、私の方でも弁護士にお願いをして、藤崎氏に私の要求を伝えました。

大雑把に、内容は、
○藤崎氏の方から、問題の作品をタイトルを挙げて説明すること。
○説明にあたって嘘の説明はしないこと。
○これらを守ってもらえれば、問題の作品の販売継続は認める。
○年内解決を望んでいる。
ということです。

しかしながら、その後2週間経っても、藤崎氏からは連絡がありませんでした。
その間、藤崎氏のtwitterでは、問題の同人誌の再録本を出す予定であることが告知されました。私の目には、それが全く反省のない態度に映りました。

2015年12月7日
そこで、私は弁護士を通じて、

○問題のあった作品について再録本の告知を行なうこと自体、藤崎氏には誠実に協議に応じる意志がないのではないかと疑念を抱かざる得ないこと。

○年内解決を望んでおり、12月20日までに藤崎氏が自発的に公表を行なわない場合には、私の方から公表を行なう予定であること。

を伝えました。
しかし、その後藤崎氏からは12月18日まで、連絡がありませんでした。
そもそも私が弁護士を立てたのは、藤崎氏が、こちらの譲歩案について受けられなくはないが、今後のためにお互い弁護士を立てようということだったからです。それなのに、藤崎氏側の弁護士から約1か月もの間、何も連絡がないということ自体、藤崎氏には誠実に交渉も合意もするつもりがないのではないかと思わざるを得ませんでした。

2015年12月18日
藤崎氏から連絡がありました。
しかし、その内容は

○藤崎氏はトレース及び盗用している認識はなく、トレース及び盗用をしたとの事実は認めることができないこと。

○万が一、私が「藤崎氏が私の作品をトレース及び盗用した」旨の公表をすれば、少なくとも「何千万円」という損害が生じることになること。

○したがって、私が同公表をした場合、藤崎氏から私に対する損害賠償請求及び刑事告訴等を含めた法的手続きを検討することとなること。

というものでした。

2015年12月21日
 藤崎氏からの連絡を受け、残念ながら藤崎氏が自発的に公表を行なうことでの円満な解決が望めなくなりましたので、本日、私の方から読者の皆様に、経緯のご説明をさせていただいた次第です。
 私がトレースであると疑いをいだいた絵の一部について、検証用の画像を公開させていただきました。これらを見て、私としては、トレースがあったと疑わざるを得ません。これらの絵を見て、トレースがあったと疑うことは、そんなにおかしなことでしょうか。

 何か月にも渡る交渉が実を結ばず、私の方から公表することとなってしまい、非常に残念に思っています。

 

 

2015年12月21日 関谷あさみ

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